15ネイルケア

ネイルケアとは

ネイルケアは、ネイルの技術体系の4分類(ネイルケア・イクステンション・リペア・アート)の一つで、爪の手入れにあたる技術です。次の工程が含まれます。

テーブルセッティング・カウンセリング・ファイリング・クリーンナップ・角質除去・カラーリングなど。「ネイルケアに含まれるものはどれか」という形で問われます。

ネイルケアの基本手順

手順は順番のまま出題されます。どの工程の次に何を行うかまで押さえましょう。

工程内容
1手指消毒施術者とお客様の手指を消毒する。すべての施術はここから始まる
2ポリッシュオフ前回のカラーポリッシュを除去する。
3カウンセリング爪や皮膚の状態、ライフスタイル、ご希望を確認する。
4ファイリングエメリーボードで長さと形を整える。
5クリーンナップキューティクル(甘皮)まわりの処理を行う。
6カラーリングベースコート → カラーポリッシュ → トップコートの順に塗る。

覚え方としては、消毒 → オフ → カウンセリング → ファイリング → クリーンナップ → カラーリングの流れです。カウンセリングがファイリングよりにくる点が問われます。爪の状態を確認してから形を決めるためです。

ネイルケアの基本手順の図。①手指消毒→②ポリッシュオフ→③カウンセリング→④ファイリング→⑤クリーンナップ→⑥カラーリング
ネイルケアの基本手順

ポリッシュオフの実際

2番目の工程も、使う道具まで問われます。まずコットンボール全体にポリッシュリムーバーをたっぷり含ませ、お客様の爪のポリッシュを1本ずつふき取ります。次にコットンスティックにリムーバーを含ませ、爪の裏・キューティクル付近・サイドライン付近に残ったポリッシュを落とします。

1番目の手指消毒も、方法まで押さえておきましょう。消毒用エタノールを十分に含ませたコットンで、施術者の手の甲・手のひら・指の間・指先までていねいにふきます。お客様にも同じ方法で擦式清拭消毒を行います。

クリーンナップで扱う組織

クリーンナップは、爪の根元まわりの不要な角質を取り除く工程です。ここで扱う組織の違いを正確に理解しておく必要があります。取り除いてよいものと、絶対に取ってはいけないものがあるためです。

組織状態扱い
エポニキウム
(爪上皮)
後爪郭から爪の表面へ伸びる、生きた皮膚。爪にしっかり密着している。取ってはいけない。細菌や異物の侵入を防ぐ役割があり、傷つけると感染の原因になる。
ルースキューティクル
(爪上皮角質)
爪上皮から生じ、爪の表面に付着した不要な角質。乾いて浮いている。取り除く対象。これが残っているとポリッシュの持ちが悪くなる。

クリーンナップの手順は次のとおりです。

キューティクルリムーバーを塗布して角質をやわらかくする。
メタルプッシャーで、爪の根元の皮膚をやさしく押し上げる(プッシュアップ)。
ウッドスティックやニッパーで、浮いた角質を取り除く。
④水分を拭き取り、乾かす。

プッシャーを使う際は爪の表面を削らないよう、角度と力加減に注意します。力を入れすぎると爪母を傷つけ、生えてくる爪の変形につながります。

キューティクルまわりの断面図。爪に密着した爪上皮と、その上に浮いた不要な角質(ルースキューティクル)
キューティクルまわりの構造

クリーンナップの詳しい流れ

教本ではこの工程がもっとも細かく書かれています。使う道具と、プッシャーの角度がそのまま問われます。

  1. キューティクルクリームまたはキューティクルリムーバーをキューティクル付近に塗布し、爪とその周辺をマッサージするように伸ばす。
  2. お湯と液体ソープを入れたフィンガーボウルに指先をつけ、爪まわりの皮膚をやわらかくする。
  3. 爪の表面や爪まわりの汚れ・油分を除去するためにブラシダウンを行い、タオルで水分をふき取る。
  4. メタルプッシャーまたはコットンスティックでキューティクルをプッシュアップする。このときメタルプッシャーの角度は、爪に対して45度程度にする。
  5. ガーゼで爪の表面との汚れを取り、キューティクルニッパーでルースキューティクルやささくれを除去する。
メタルプッシャーの角度を比べた図。80度は立てすぎで爪の表面を削ってしまう、45度程度が正しい角度、15度は寝かせすぎで押し上げられない
メタルプッシャーの角度(45度程度)

角度の数字は落としやすいところです。45度程度——立てすぎると爪の表面を削り、寝かせすぎると押し上げられません。力を入れすぎると爪母を傷つけ、生えてくる爪の変形につながります。

カラーリングの注意点

カラーリングは、ベースコート → カラーポリッシュ → トップコートの順に塗ります。それぞれの役割は化粧品学の章で扱ったとおりです。

塗る際の注意点は次のとおりです。

キューティクル(爪上皮)にポリッシュを塗布しない。皮膚に付くと色素沈着やアレルギーの原因になり、仕上がりも悪くなります。爪の根元はわずかに空けて塗ります。
薄く均一に塗る。厚塗りは乾きにくく、ヨレや剥がれの原因になります。
1度塗りごとにしっかり乾かす
④はみ出した場合は、ウッドスティックにコットンを巻き、リムーバーを含ませて修正します。

ネイリスト技能検定3級の実技では赤ポリッシュを2度塗布することが定められています。

塗る前の下準備も問われます。カラーリングに入る前に、ポリッシュリムーバー(または消毒用エタノール、プレプライマー)爪の表面の水分と油分をふき取ります。油分が残っているとポリッシュがはじかれ、持ちが悪くなるためです。そのうえでベースコート → カラーポリッシュ → トップコートの順に塗布します。

フットケアとの違い

フットケアも基本の流れはハンドのネイルケアと同じですが、足特有の工程が加わります。

フットケアの手順に含まれないものとして「パーマ」が誤りの選択肢に出ます。パーマは毛髪の施術であり、ネイルの技術ではありません。

フットケアでは、足の裏の角質が厚くなりやすいため角質除去が重要になります。また爪の形は、巻き爪や陥入爪を防ぐ観点からスクエアオフに整えるのが基本とされます。深爪や、角を落としすぎる切り方は陥入爪の原因になります。

陥入爪(オニコクリプトーシス)の図。爪の左右の皮膚が赤く腫れている状態
陥入爪(オニコクリプトーシス)

陥入爪(オニコクリプトーシス)は、爪の角が周囲の皮膚に食い込んだ状態です。図のように側面が皮膚にささり、炎症や痛みを起こします。

フットケアで問われるのは深爪をしないことです。足の爪を丸く短く切ると、伸びるときに角が皮膚の下から出られず、そのまま皮膚に食い込みます。そのため足の爪はスクエアオフに整え、角を残すのが基本になります。手の爪はラウンドが基本なので、手と足で整える形が違う点が要になります。

原因は深爪だけではありません。きつい靴による圧迫も陥入爪を招きます。なお、炎症を起こしている場合はネイリストが処置するものではなく、専門医の受診をすすめるのが正しい対応です。

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ネイルの歴史と技術体系 小テスト(3級)

この章の内容を含む小テストです。毎回ランダムに出題されます。

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